お気に入りのヘアゴムや色とりどりの輪ゴムも、使い続けると伸びてしまい、元には戻らなくなることがありますよね。
「このゴム、まだ使いたいのに!」と捨てるのがもったいないと感じることはありませんか?
今回は、そんな伸びてしまった輪ゴムやヘアゴムを元通りにする方法をお教えします。
また、日常で頻繁に使用する靴下やトレーナーのゴムが伸びた場合の対策も合わせて紹介していますので、是非試してみてください。
劣化したゴムの修復方法
劣化したゴムを修復する方法は限られていますが、いくつかの対策を試すことができます。
ただし、完全に元の状態に戻すことは難しいかもしれません。
ここにいくつかの一般的な方法を紹介します。
熱を使う方法
劣化したゴムがまだある程度の弾力性を持っている場合、熱湯に浸すことで一時的に縮ませることができます。
熱がゴムのポリマーチェーンを動かし、縮むのを助けます。
ただし、これは一時的な修復であり、劣化が進んでいるゴムには長期的な解決にはならないことが多いです。
ゴムリフレッシャーの使用
市販されているゴムリフレッシャーやリジュベネーターと呼ばれる製品を使用して、ゴムの柔軟性を少し回復させることができます。
これらの製品はゴムの外側に塗布して使用し、ゴムを柔らかくし表面の亀裂を減少させることが目的です。
ゴムの交換
劣化が激しい場合は、修復よりも部品の交換を検討した方が良い場合があります。
特に安全性が重要な部品(自動車のベルト、バイクのタイヤなど)では、新しいゴムに交換することが最も安全で確実な方法です。
自然な油を使う
シリコンベースのスプレーまたは植物ベースのオイルを使ってゴムに潤滑を与えることができます。
これによりゴムが柔らかくなり、少しの間は使いやすくなりますが、これも一時的な解決策です。
これらの方法を試す際は、常に安全を考慮し、必要な場合は専門家に相談してください。
劣化したゴムは時としてその機能を果たせなくなるため、適切な時期に交換することが重要です。
この中から、熱を使って伸びたゴムを修復する方法を詳しく紹介します。
熱を使って伸びたゴムを修復する方法
ゴムは「ポリイソプレン」という素材から作られた天然ゴムが基本です。
輪ゴムはこの天然ゴムに「加硫法」により硫黄を加えて弾力性を向上させています。
一方、ヘアゴムはゴムに糸を編み込んで特別に加工されています。
ただし、この天然ゴムは高温に非常に弱く、熱を加えると溶けやすく、紫外線や微生物の影響で自然分解されることがあります。
使用するとゴムの内部構造が損傷し、徐々に摩耗して伸びてしまうことも。長期間の使用では、どんなに丁寧に扱っても伸びが避けられません。
伸びたゴムを縮めるには、ゴムの分子の動きに着目した「ミクロブラウン運動」を利用すると良いです。
ミクロブラウン運動とは?
・温度を上げるとゴムは縮み、弾性が増す
・温度を下げるとゴムは伸び、弾性が減る
したがって、伸びたゴムを短縮させたい場合、短時間にわたって熱を加えることが効果的です。
輪ゴムやヘアゴムが伸びたときの復活方法
輪ゴムやヘアゴムが伸びてしまったとき、簡単に復活させる方法を二つご紹介します。
① 熱湯を使う方法
この方法は、熱湯を使ってゴムを元の大きさに戻す方法です。
熱湯にさらすことで、伸びたゴムがすぐに縮むことが確認できます。
用意するもの
・ 熱湯
・ ボウルや適切な容器
・ 布巾やタオル
手順
1. ボウルに伸びた輪ゴムを入れ、熱湯をかけます。
2. ゴムが縮んだら、熱湯を捨てて、布巾でゴムを拭いてしっかり乾かします。
この作業を行う際は、火傷に十分注意してください。
② ドライヤーを使用する方法
装飾が施されたヘアゴムなど、お湯を使うのが適さない素材の場合は、ドライヤーを使用する方法があります。
用意するもの
・ ドライヤー
手順
1. ドライヤーで伸びたゴム部分に均等に熱を当てます。
2. ゴムが縮むまで熱を加え続けますが、長時間の熱はゴムを劣化させるため、様子を見ながら適切に加減してください。
ドライヤーを使用する際も、ゴムを持つ手が熱くなりすぎないよう注意して作業を行いましょう。
ゴムパッキンの伸びを修復する方法
私たちの日々の生活で欠かせないお弁当箱やボトルマグ、調理器具、キッチンの排水溝などに使われているゴムパッキン。
これが伸びてしまって機能不全になった経験はありませんか?
新しいゴムパッキンを取り寄せるのに時間がかかることや、製造中止で手に入らない場合もあるでしょう。
そんな時、ゴムパッキンも一般のゴム同様、熱を加えて縮める方法が有効です。
用意するもの
・ 熱湯
・ 氷水(縮みすぎた場合の対処用)
・ ボウルや適切な容器
・ 布巾またはタオル
手順
1. ボウルにゴムパッキンを入れて熱湯を注ぎます。
2. ゴムパッキンが縮んだら、すぐに熱湯を捨てます。
3. 布巾でゴムパッキンを拭いて乾かします。
4. ゴムパッキンを使用する製品に取り付けてサイズを確認します。
5. もし縮みすぎた場合は、氷水の入ったボウルでゴムパッキンを冷やしながら少しずつ伸ばします。
熱による縮小と冷水での伸長を利用すれば、使えないと思われたゴムパッキンも再び活用可能になるかもしれません。
ゴムの特性と修復方法のまとめ
この記事ではゴムの基本的な性質と、伸びたゴムを修復するための方法を解説しました。
・ ゴムはポリイソプレンという天然ゴムから成り立っています。
・ 天然成分であるため、使用を重ねると次第に劣化します。
・ 熱、紫外線、空気中の微生物に弱く、これらの影響でゴムは溶けたり切れたりすることがあります。
・ ゴムは熱を加えることで縮むという性質(ミクロブラウン運動)を持っています。
・ 伸びたゴムを縮める基本的な方法は熱湯をかけることです。
・ 熱湯を使用するのが困難な場合は、ドライヤーで温めることで少しずつ縮めることができます。
・ お弁当箱のゴムパッキンなども、同様に熱湯で縮めることが可能です。
・ 靴下やトレーナー、パーカーの袖口などのゴム部分は、ゴムカタン(細いゴム糸)を使用して補強する方法があります。
これらすべての方法でゴムが縮まない場合は、無理をせずゴムの寿命と考えることが大切です。