もしツバメが巣を作るのを避けたい場合、初期段階からの対策や予防措置が重要です。
手軽に実行可能な方法から、少し手間がかかるものまでさまざまな方法を提案します。
また、ツバメが巣を作る時期や巣作りのサイン、無許可での巣の撤去や破壊が法的問題になるケースについても詳しく説明します。
ツバメの繁殖期と好適な巣作り場所
ツバメの巣作り期間は主に3月下旬から6月下旬にかけてです。
この期間は地域によって異なり、特に暖かい地域である九州や四国では3月末頃から巣作りが始まる傾向にあります。
それに続いて、桜の開花と共に中国地方や関東地方でも巣作りが活発になります。
日本に渡ってくるツバメは、パートナーを見つけた後、巣作りに適した場所を探し始めます。
巣作りに適した場所を選ぶ上で、以下のような要素が重要です。
- 雨風からの保護
- 天敵からの安全性
- 泥が付きやすい壁の素材
これらの条件を基に、ツバメは巣作りを行います。
雨風からの保護
玄関の軒下など、雨風から守られた場所は、ツバメにとって理想的な巣作りの条件をクリアしてします。
こうした場所では巣が安全に保たれ、繁殖活動も安心して行えますよね。
ツバメは雨風を避けるための場所を本能的に見つけることができるのです。
天敵からの安全性
ツバメにとっての天敵には、蛇、カラス、猫などが含まれます。
天敵の少ない場所は、通常、人の出入りが多い場所です。
例えば、駅のホームで巣を作るツバメをしばしば見かけますが、これは人通りの多さがツバメに安全な環境を提供しているからです。
ツバメはよく知っていますね。
泥が付きやすい壁
凹凸のある壁は泥が付きやすく、巣作りに適しています。
このような壁を選ぶことで、ツバメは安定した巣を作ることができます。
ツバメの巣は泥や粘土、唾液を混ぜ合わせた材料で作られるため、少し粗い表面の壁が最適です。
これにより、巣材がしっかりと壁にくっつきやすくなるのです。
コンクリートや漆喰（しっくい）、レンガの壁が巣作りにはピッタリなんですね。
ツバメの巣の撤去と法律上の注意点
ツバメの巣の撤去に関して、法律上のいくつかの重要なポイントがあります。
巣作りが始まったばかりのツバメの巣を撤去すること自体は違法ではありませんので、安心してください。
しかし、巣に卵やヒナが存在する場合は、法的に保護されているため撤去することは違法となります。
ツバメは「鳥獣保護法」によって保護されていて、この法律は鳥類の卵やヒナの採取を禁じています。
よって、卵やヒナがいる時期に巣を撤去することは法律違反に該当してしまいます。
自宅に巣を作られることに対する不便さや困惑はよくわかりますが、法律に基づいて行動することが求められます。
ツバメが巣立つまでは、巣を静かに見守ることになりますね。
ただし、巣立ち後の巣は撤去しても構わないので、それまでは温かい目で見守ることにしましょう。
行政への確認が必要
ツバメの巣が原因で困っている場合、地元の市町村に相談することで、特別な許可を得て合法的に巣を撤去することができる場合があります。
特に、卵やヒナがいない状態であれば、巣の撤去は一般に問題ないとされています。
巣が作り始められたら早急に対処し、撤去後も引き続き対策を続けることが重要です。
少しかわいそうな気がしますが、巣を作る場所によっては仕方がないですね。
ツバメの巣対策
ツバメの巣対策としてアルミホイルやガムテープを使う方法は、比較的簡単に行うことができます。
これらの材料を使う主な目的は、ツバメが巣を作る場所を不快にし、彼らが他の場所に巣を作るように促すことです。
ただし、これらの方法を使う際は、ツバメを傷つけないよう注意が必要です。
以下に具体的な手順を説明します。
アルミホイルを使う方法
1. 材料
・ アルミホイル
・ 両面テープまたは強力な粘着テープ
2. アルミホイルを数枚、巣を作りたくないエリアの幅に合わせてカットします。
3. アルミホイルの一端を両面テープまたは粘着テープを使って壁に固定します。テープは壁を傷つけないタイプを選ぶようにしましょう。
4. アルミホイルを壁に垂直に吊り下げます。風で揺れることでツバメが近寄りにくくなります。
ガムテープを使う方法
1. 材料
・ ガムテープ（広幅のものが適しています）
2. ツバメが巣を作りそうな場所にガムテープを数列にわたって貼り付けます。粘着面が外側になるようにしてください。
3. ガムテープは一定間隔で貼り、ツバメが巣を作るための十分なスペースがないようにします。これにより、ツバメがその場所での巣作りを諦めることが期待されます。
注意点
・ ツバメを保護している地域も多いため、このような対策を行う前に地域の法律や規制をよく確認してください。
・ どの方法も一時的な解決策です。より持続的な解決策を検討する場合は、専門家に相談することをお勧めします。
・ これらの方法を使用する際は、ツバメが巣作りを始めてしまった後ではなく、巣作りのシーズンが始まる前に準備しておきましょう。
ツバメの巣作りを防ぐ対策と前兆のまとめ
ツバメが巣を作らないようにするためには、事前の対策が重要です。
例えば、アルミホイルやガムテープを貼る方法は簡単で手軽です。
また、ネットを設置する方法は少し手間がかかりますが、効果が長続きします。
地域によってツバメが巣作りを始める時期は異なるため、家の周りを飛び回るツバメを見かけたり、壁に泥が付いている兆候を見つけたら、すぐに対策を講じることが望ましいです。
ツバメの巣に卵やヒナがいる場合に巣を撤去することは法律違反となるため注意が必要ですが、巣作りが始まったばかりや巣立ち後であれば撤去は問題ありません。
ツバメの巣作りに対する対策を講じることで、ツバメの季節を快適に過ごすことができます。
